ILL NINO "Revolution...Revolution"

第43代アメリカ大統領のジョージ・ブッシュ氏はウッカリなお方だそうで、
「貴方の国にも黒人は居るのですか?」とブラジル大統領に聞いてしまったそうです。
しかし、こんな風にブッシュ大統領を馬鹿にした私も
『ブラジル人はエッチ大好き』などという馬鹿情報を事実として記憶している為、
あまり人の事は馬鹿にできません。本当の所、どうなのでしょうか。
今回ご紹介するILL NINOは、ブラジル系メタルバンドです。
音楽をカテゴライズする事で偏見を産み出すケースは多々ありますが、
今回は直球のブラジル系メタルバンドであり、弁解の余地ナシでとても安心です。
SOULFLYのサポートメンバーを務めた事もあるDave Chavarri(ドラマー)を中心に、
ブラジル系移民のパーカッショニストやブラジル生まれのヴォーカリストなどが
メンバーとして在籍しています。
メタルとブラジル音楽の融合といえば、やはりSOULFLYとの差異が気になる所ですが、
SOULFYがブラジル民族音楽の原初的なリズムを用いて強い躍動感を表現するのに対し、
ILL NINOはメロディにブラジル要素を取り込む一方で、
リズムはごく普通のヘヴィメタルとして機能させています。
さて、red hot chili peppersからくるりまで、
ロック以外のジャンルが持つテイストを取り込んだバンドは、
ひとまずミクスチャーとして纏められています。
ならば、メタルにブラジル音楽の要素を取り入れたILL NINOはミクスチャーなのか。
もし、彼らをミクスチャーバンドとしてみた場合、
恐ろしく退屈なバンドに聞こえてしまうでしょう。
何故なら、現在、一般的にミクスチャーと定義されるバンドの殆どが、
ファンクを取り入れた躍動感の強いリズムを根底に持つバンドである為に、
ILL NINOのメタル丸出しなリズムに拒否反応を起こされてしま筈です。
メタルバンドとしての基礎能力はかなり高く、有望な新人バンドと言って良いのですが
「退屈だ」という評価が妙に多いのは、おそらく彼らをミクスチャーバンドとして
捉えてしまっている事が原因でしょう。
良くも悪くもOZZFESTやFAMILY VALUE TOURの午前中に出てきそうなバンド。
それ以上でも以下でも無いこのバンドを、『実力派の新人バンド』と見るか、
『退屈なミクスチャー』と見るか。その評価は人それぞれであり、
正解も間違いもないのですが、彼らに対する好悪はヘヴィメタルに対する好悪と比例する
と言って良いでしょう。
ブッシュ大統領は「ILL NINOって良いよね」と言えば
ブラジル大統領と仲直りできると思います。
(公開時期:2003年6月)
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